自分を大切にする、ということ
自分を大切にするとは、どういうことだろうか。
自分にご褒美、といって、欲しかったもの買ったり、美味しいものを食べたり、
はたまた人目を気にせず言いたいこと言ったり、したいことしたり。
確かに、大切にしているように見える。
誰かに欲しかったもの買ってもらったり、美味しいもの食べに連れていってもらったり、我が儘聞いてもらったら、
「大切にされてる!」と思うかもしれない。
でも、それ、ただ自分を甘やかしてるだけじゃない?と思う。
自分を大切にするって、そんな甘っちょろいことではない。
自分に、欲しかったものを買ってあげる時、
どうしてそれが欲しいのか、これを買ってどうなりたいのか、自分に問いただす。
言いたいことを言うとき、どうしてそれを今まで言えなかったのか、
やりたいことをやるとき、今までそれができなかったのは自分の中の何が邪魔をしていたのか、
とことん自分と向き合う。
そうして、自分の中がぐちゃぐちゃになるくらい掘り返し、
自分の本音を見つけ出す。
その本音は、鍵をかけて仕舞い込んだ自分だったりする。
こんな奴が近くにいたら、絶対嫌いになるなっていう自分だったりする。
ものすごくドロドロしていて、目を背けたくなる自分だったりする。
その本音は、自分自身だ。
紛れもない自分。
その事実を、受け入れ、
そんな自分も自分だと認める。
そして、
そんな自分も、丸ごと愛する。
それが、自分を大切にするということだと思う。
だから、自分を大切にするって、
ものすごく覚悟がいること。
覚悟のない人が中途半端に大事にしようとすると、
ただ甘やかすだけになってしまう。
そして、自分で自分の都合のいい人になってしまう。
だって、ただ自分の言うことを聞いてくれるだけの人を
好きにならないでしょ?
それ、ただの都合のいい人でしょ?
自分のことが、大切にできない人は
人のことも大切にはできない。
自分が満たされていない状態で人のことに首を突っ込んでも、
相手に気を遣わせるだけだし、
「自分も辛いときにあんなにしてあげたのに、相手は大したことだと思ってない」
などと、不満を募らせるだけ。
自分が満たされていないときに誰かに何かをしてあげようとするのは、
自己満足にもならない迷惑行為だ。
そして、自分を愛せない人は、
人のことを愛すこともできない。
自分自身でさえ嫌なところに目を背けてるのに、
人の嫌なところが見えたらそれだけでもう嫌いになってしまう。
それは愛していると言えない。
自分を大切にすることは、覚悟のいることだ。
でも、それができれば、自分に対しても、大切な人に対しても、
とめどなく愛が溢れてくる。
私は、それが、この上なく幸せなことだと思う。